Breathe the Music

空気を吸うように、音楽を聴いています

ブレイブ・ストーリー

今、アニメ映画公開中のブレイブ・ストーリーを読みきったので
少しばかり、感想を書いてみます。

全体として、そこそこ楽しめた。
特に、主人公のワタルがダークサイドの人格の
暴走をただ指をくわえて見ることしかできず、
結果、自分の妄想だったと自身に言い聞かせようと
するシーンがとても印象的だった。
というか、僕にとって一番好きなシーン。
どんな小説でも、作者として一番描きたい
シーンってあるものだと思うけど、
前述のシーンがそれに該当するのではないかと
個人的に勝手に考えている。

全体の3分の1にあたる分量を現世での話にあてて、
幻界での出来事と見事に関連づけている。

ファンタジー小説としての構成要素を充分に備えているし、
作者は相当RPG好きなんだろうな、というのが伝わってくる。

間違いなく、大作であると思うが、アニメ映画のほうは
この分量を短い時間にどうやってまとめているのか。
そういった意味で、映画のほうも観てみたいと思った。